KYOTO GRAPHIE 1

京都で毎年開催されている写真展。京都の街を歩きながら作品を観る。大好きなイベントだ。2020年のテーマはVISION

毎年春開催だったが、今年は秋になった。

作品は主役だけど、作品が展示されている場所も素晴らしい。普段見れない場所、知らなかった場所に行けるのがもう一つの楽しさ。

京都でしか出来ない展覧会。

今回一番好きだった作品

Ryosuke Toyama

外山亮介氏の『導光』

自身のルーツでもある「ものづくり」への興味が強まり、その一からモノを作り出す姿勢を写真にも活かすべく、 写真黎明期の技術を取り入れた作品制作を行っている写真家とのこと。

これが種

彼の家は着物の染め屋だったが、誰も後を継がなかった。時が経つにつれ自分は家を継がなくて良かったのだろうか、自分と同じような境遇でも日本の伝統を継ぐことを選んだ人はいるのか、彼らは工芸の現状をどう感じどんな想いでものを作っているのか、2008年、日本を巡る旅に出て同世代の工芸を継ぐ職人と語り、その姿を写真に収めた。

スライドプロジェクターから作品が映し出される。

そしてその10年後にまた同じ職人ポートレートを撮影。

1851年に発明された写真黎明期の写真術「アンブロタイプ(ガラス湿板写真)」という手法を用で撮影した。

これがカメラ

「手作業でモノを作る職人たちの想いを撮影するのに適していると感じた」と語る。

その作品

撮影時の光と時間そのものを等身大のガラスの上に直接定着させる、写真が工業化する以前の手法で、じっくり時間をかけて撮影する。

写真と職人の作った工芸品と両足院の庭と光と影と、素晴らしい一体感、

工芸品から職人の修行時間を感じながらもその一瞬を切り撮る写真と、作品に出会えた私たちが存在する美しい庭、今これも一瞬。

被写体の職人さん達も焼き付くまでじっとしていないとならない。

ちょっと動いちゃったかなみたいなブレた作品もあって、ブレもまた良さだった。

普段は見れない両足院の庭、池泉廻遊式庭園を特別公開。

これも庭職人が作り、何百年もメンテナンスしてきたもの。

美しい。

空もきれいだった。

庭にある小さな茶室『臨池亭』

ここに池泉廻遊式庭園を引き込む。

非公開のお庭や茶室を見ながら、作品を見たり、説明をしていただいたり。

ちなみに5年前の作品。

2015年のテーマは、TRIBE —あなたはどこにいるのか?

Author: noriko