E-MOTION GRAPHICS

第13回恵比寿映像祭、13回目の今年は、動画表現の成り立ちや違いをひもときながら、映像の気持ちにひたる。というコンセプト。

3階から2階へ。

赤松正行+ARARTプロジェクト

入るとすぐにスマホのようなデバイスを貸してくれる。これを作品にかざすらしい。映像祭っぽい展示だな。

『目に見えている現実の風景に電子的な情報を加えて表示する技術として浸透したAR(拡張現実=Augumented Reality)。歴史を遡ると、その概念は1901年に発表されたライマン・フランク・ボームによる長編小説『マスター・キー』で初めて登場したとされる。』解説より引用

解説にはそうあるが、ライマン・フランク・ボームは残念ながら知らない。しかし今から100年以上前に小説に概念があったのかと思うと凄い想像力。読んでみたい。

モーメンツ オブ ブルーム

まずはお花達、音楽が鳴りデバイス画面ではつぼみが膨らみ花開く。リアルとバーチャル。

ウロボロスのトーチ

世界で最も素晴らしい自然はどこにあるのだろう?それは例えばチェルノブイリやDMZ(非武装地帯)に違いない。最も危険であり、誰も立ち入らない地域こそが自然の宝庫になるからだ。もしかすると此の国も彼の地もそうなるかもしれない〜解説一部を引用

解説を読んでから見るのをおすすめする。傲慢と破壊を美しく見たという感想。

展示はウロボロス、環、になっている。

リトルプリンス

かざすと絵が動く。飛び出す絵本の向こう(次)を見た感じ。絵の動きがかわいい。

このような作品を見ると思い出すのはハリーポッター、写真や肖像画、新聞が動いていて、初めてみた時はこんな世界感はすぐに現実で体験できるようになった。

ネットでも見れるけど会場で体験しながら見て欲しい。

写真撮影マーク無

ジェームズ・ホイットニー 《ラピス

大好きな作品だ。幾何学、インドっぽい、幻想的で幻惑的で、90年代にビデオでみていた作品を思い出した。彼の作品は1960年代。

ヨガや道教をはじめとした精神哲学に関心を抱き、それは、その後の作品に大きな影響を及ぼしたとあるが納得。

「心の形(mind form)を描き出したかった」この言葉通りの作品だった。

ジョン・ホイットニー 《マトリクス》

写真は撮れなかったけど、『音楽由来の「調和」というコンセプトを、視覚芸術の領域で「動き(motion)」によって実現しようとした。』まさにこんな作品。

そして、なんとコンピュータアニメーションの先駆者で、アルフレッド・ヒッチコックの映画『めまい』(1958年)のタイトル映像、あれはこの方の作品と知る。今でも未だに目に焼きいて、見た時の驚きを覚えている。

筑波大学ヒューマンエージェントインタラクション研究室(後藤豪臣、大澤博隆)

視線コミュニケーションを行うことが困難な人を対象とした支援デバイスの開発に関わる研究が展示。

アートだけでない、人を助けるツールとしての作品。こういう研究を知ると未来が明るくなる。

木本圭子 《Imaginary・Numbers》

数学的なモチーフだけど動きが官能的、何も考えずボォと見ることが出来る素晴らしい作品だった。

渡辺豪

3DCGで作成した顔にヒトの皮膚画像を貼り付けた作品《フェイス》。

これも素晴らしいけど他展示場の作品がめっちゃよくて毎日見に行くと決めたくらい。

3階の作品

会期

2021年2月5日(金)−2月21日(日)

10:00−20:00 (最終日は18:00まで) / 8日(月)、15日(月)をのぞく15日間

会場

東京都写真美術館

日仏会館  / 地域連携各所ほか

Author: noriko