小さい秋を見つけに東京散歩

東京も紅葉の季節がやって来た。身近なところで紅葉を楽しもうと、日比谷公園へ。

日比谷公園に来ると必ず行きたくなる松本楼の方向へ向かう。

松本楼は創業明治36年、レストランとしてだけではなく、近代史の政治的な舞台ともなってきた場所。

関東大震災と沖縄返還協定反対デモの時の火炎瓶による2度の焼失や、太平洋戦争、戦後の混乱期を乗り越えて、いつの時代も常に人気レストランであり続けている。

高村光太郎の智恵子抄、夏目漱石、松本清張等、数々の詩や小説の舞台となり、文人達の憩いの場としても愛されていた。

銀座や丸の内に素敵なレストランやカフェはあるけど、この歴史、眺めはここしかない。

大正時代、モボやモガの間で「松本楼でカレーを食べてコーヒーを飲む」ことが大流行したようだが、今に置き換えれば、レトロな建築と日比谷公園の紅葉がインスタ映えするレストランとして人気、といったところだろうか。

前にそびえるのが首かけイチョウ、一瞬怖い名前と思ったけど、その名前の由来は、明治時代に道路拡張のために伐採されそうになり、それを日比谷公園の設計者・本多静六博士が強く反対し、自分が移植を引き受けると申し出たが、移植は不可能だと容易に許可が出ず「では私の首をかけよう」とまで発言したことによるらしい。

樹齢は推定400年、みごとな幹や力みなぎる枝に黄色い葉をつけた姿は必見。この季節しか見れない。

この木もすごい!

もう一つ、日比谷公園といえばこれでしょ。

日比谷公会堂、こちらもレトロな建物、かわいい。

東京都選定歴史的建造物に指定されている。

この辺りには列が、、、、、だけど今は休館中。活気がないと寂しい。

音楽好きには聖地のひとつ日比谷野外音楽堂、野音も同じく閉鎖されてた。

聖地と言えば渋谷公会堂もそのひとつだったけど、青春時代に行った建物は今はない。青春時代なんて言葉も昭和、この言葉もないのかも。

知らないうちに色々なものが無くなる。不安になってネットを確認したら、ここはコロナの影響でお休みらしい。ホッとした。早い再開を望む。

ベンチに腰掛けて本を読む人、景色を楽しむ人、おしゃべりする人、いつの時代でも、コロナ禍でも公園の見慣れた風景だ。いい時間が流れてる。

遠くに行けないなら近場でも充分、紅葉をのんびり楽しめる。

ウォーキングにも最適。落ち葉を踏むとザク、ザクと心地よい音。

日比谷公園を横切ると、待ち受けてるのが、ここ

Imperial Palace

写真だと見えないけど、カルガモ親子が気持ち良さそうに泳いでいた。

まだ天皇陛下御一家は居ないのかな。

Author: noriko